騒音計の使い方 ○×
携帯アプリなどの普及で手軽な騒音測定が出来るようになりましたが、多くの場面で間違ったご使用をされている例をよく見かけます。一般の方が間違えやすい事項とその対策、アドバイスをご案内します。
■サーバーからの距離
騒音源からの距離により数値は大きく異なります。距離計測をしなかったり「近接騒音」などと曖昧な表現では条件の不一致、検証材料にはなりません。一般的には対象物から「1m」を用いることが多く、メジャーなどで正確に計測することが重要です。
■マイクの干渉
ハンディ騒音計のマニュアルにはマイクロホンへの干渉を避けるため、腕を伸ばしなるべく身体から離すように解説されています。マイク部分に物体が接近すると音量が変化し正しい測定は出来ません。携帯アプリを机の上に置いて使うなどはNG。またサーバー室の騒音計測では十分なスペースが確保できない例も多く、直近に壁があったり前者の1mが確保できなかったりもします。その際には読み取った数値からバイアス補正する専門的な知識、経験が活きてきます。
■流動する表示
騒音計に表示される数値はフラフラと揺れ動き一定ではありません。精密測定では単位時間当たりの平均値を解析しますが、ハンディタイプではその刻々と流動する数値のどこを読むかが重要となります。数十秒で落ち着いた数値が最低値最高値の中間ぐらいにあれば理想的ですが、その間に大きなノイズが混入して最高値が極端に突出したりもします。こちらも経験による専門的な「読み」が重要です。心理的には「大きな問題であること」を誇張しがちな場面になりますので大きめの数値のみを読み取ってしまうかもしれません。「心のバイアス補正」にも着目してください。
■音源の識別
機械的な騒音計は「対象物」の音と「その他のノイズ」を識別しません。一体どちらの音量が表示されているのか?一般の方が最も戸惑う項目です。暗騒音(=その他のノイズ)と対象物の音量差が大きければ問題ありませんが、例えば静音ラックで対策後の騒音値などはオフィスの暗騒音以下となり正確な数値計測が出来ない例も多いものです。多くの場面で測定者以外の活動騒音、話し声やキーボードの打音、エアコン、足音、衣服の擦れる音などがありその影響での数値であること「=間違ったノイズの上乗せであること」が判断できなければなりません。音量、音質や周波数分布の違いによる数値の出方、感覚量との関連は、実例データの知識や絶対音感のような専門的なトレーニングによる経験値の判断となります。Si
R&DとZITSが最も得意とする専門分野です。是非ご相談ください。
■その他の条件
アプリの場合は正確性、信頼性を疑います。機種依存になるマイク感度をアプリ側で補正、調整されているか。必要に応じて信用できる騒音計と同時に数値比較を行うことがよいでしょう。
Si R&D, ZITSの測定条件
・対象物から正確に1m
・dB(A)
・ハンディ騒音計の場合はスローモードの目視平均値
・直近に干渉物が無いこと
・ノイズ混入が無いこと
・極端に閉鎖された反響音の多い場所では参考補正を解説すること
|
|
・随時更新
・静音ラックの放熱優位性
・吸排気分離、アイルキャッピングで効率化
・発熱量とエアコン馬力の適合換算
・サーバーに不都合なエアコン形状
・局所的な熱溜りの回避
・夏季休暇中の室温上昇への対策方法
・サーバー専用クーラーの活用方法
・マシン運用に関わる消防法や建築基準法
・天井裏の有効利用
・防音工事 専門業者以外は×
・マスプロダクト品のリスク
・放熱適合とマシン寿命の関係
・騒音計の使い方 ○×
・静音の要求値と暗騒音の関係
・風量適合と熱量適合
|